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2023.3.28

ドライバーの意識が変わる?ドライブレコーダーの機能と意義

近年、ドライブレコーダー(ドラレコ)を車に搭載するドライバーが増えています。ソニー損保が実施している「全国カーライフ実態調査」によると、ドライブレコーダーの搭載率は2016年の調査では10.4%、2022年の調査では49.3%となっており、右肩上がりで推移しています。

この記事では、ドライブレコーダーの基本的な機能と特徴、ドライブレコーダーを搭載するメリットについて解説します。

ドライブレコーダーの機能・特徴は?

ドライブレコーダーとは、自動車に搭載する小型カメラのことです。ドライブレコーダーの機種により、映像だけでなく以下のようなさまざまなデータを記録することができます。

 

記録時間や記録開始のタイミングは機種によって異なりますが、以下の3種類が一般的です。

 

近年、ドライブレコーダーの捉えた映像が事故の原因を決定づける事例が多く見られ、ニュースでも頻繁に取り上げられるようになりました。手ごろな値段の機種が増えてきたことも、ドライブレコーダーの搭載率向上に一役買っているでしょう。

 

ドライブレコーダーの記録タイプ

ドライブレコーダーの記録タイプは、大きく分けて「常時録画タイプ」「イベント記録タイプ」の2種類です。それぞれの特徴を見ていきましょう。

常時録画タイプ

動作に関係なく、連続して映像を録画し続けます。エンジン始動と同時に録画を開始し、常に新しい映像を記録し続けるのが一般的です。録画できる時間を設定できる機種もありますが、録画可能時間は画質の設定やSDカードの容量によっても変わります。

エンジン停止中の駐車監視機能や、動体検知機能が付いたドライブレコーダーも増えています。こういった機種は駐車時の防犯対策としても有効です。

常時録画タイプだと撮り逃しは無い代わりに、SDカードの容量とバッテリーの消耗が激しくなってしまうところがデメリットと言えます。

イベント記録タイプ

イベント記録タイプは、衝突や急ブレーキなどにより自動車に衝撃が加わった際に、加速度センサーや動体検知センサーが異常を検知して自動的に映像を記録してくれます。衝撃が加わってからすぐではなく前後の映像を記録してくれるので、万が一の事故であっても一部始終を映像に残せる可能性が高いです。

一方で、センサーで録画開始のため、肝心な証拠となる場面を撮りもらしてしまう場合もあるでしょう。録画ボタンなど、手動で記録開始する機能もついていますので、任意のタイミングでドライバーが記録開始することも可能です。

 

 

ドライブレコーダーを取り入れるメリットとは?

ドライブレコーダーを用いて走行時のあらゆるデータを記録しておくと、万が一の事故があった際の原因究明に活用できるだけでなく、ドライバーの安全意識向上にも役立てられます。それぞれについて詳しく解説していきます。

事故の原因究明において大きな手がかりに

事故の瞬間を映像で残せるため、鑑識の結果や関係者の証言だけでは明らかにできない真実を知る手がかりとなります。事故の責任所在を判断する資料として、大きく役立つことでしょう。また、事故を装って故意に車にぶつかってくる行為(当たり屋)や、車上荒らしといった犯罪対策としても有効です。

ドライバーの安全意識の向上につながる

記録された映像を見ることで、自身の運転操作の癖を客観的に確認することができます。客観的になることで「このような運転は危険だ」という反省点を認識しやすく、安全運転への意識を改善する効果があるのです。また、ドライブレコーダーを設置することで「自分の運転操作が常に監視されている」という抑止力が働く効果もあり、バスやタクシーなどの業務用車両ではドライブレコーダーが積極的に取り入れられています。その結果、ドライブレコーダーを導入した翌年には従業員による交通事故の発生件数が大幅に減少したという企業も少なくありません。

 

 

送迎バス委託先を選ぶなら、ドライブレコーダー導入状況も確認しよう

送迎バスの委託先を選ぶ際、一般的に下記2点を確認することが推奨されています。

 

これらに加えて、「ドライブレコーダーを導入しているかどうか」もチェック項目に入れることをお薦めします。

ドライブレコーダーというと「事故発生時に確認するもの」と考えがちですが、先ほどご紹介したように、記録映像を振り返ることでドライバー自身の技術向上にもつながります。 例えば、定期的にドライブレコーダーから、ドライバーの運転技術をチェックし、必要に応じて指導・研修などを行うといった対応をしている会社があります。

 

みつばコミュニティでは他社に先駆けてAI搭載型ドライブレコーダー(ドライブチャート)を管理車両全台に導入し、事故削減に結び付けています。事故削減についての詳細は、ドライブチャートを提供している株式会社Mobility Technologiesとみつばコミュニティの道路交通安全を司る専門チームによる解説動画をご覧ください。

 

まとめ

交通事故は、運転初心者に限らずベテランのドライバーも引き起こす可能性が十分にあるといわれています。その大きな原因は「慣れ」や「自身の運転技術への過信」だと考えられますが、それを自覚するのはなかなか難しいものです。

しかし、自分の運転操作について反省点を見出すことは、自分や他人の命を守るためにも非常に大切なことです。万が一の事故の記録を残すためだけでなく、安全運転への意識改善のためにも、ドライブレコーダーを活用してみてはいかがでしょうか。